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『トングウ』は岡山県の南西部の町・総社市の中心市街地にある老舗のパン屋だ。
総社は「パンの町」と呼ばれていて、小さな個人経営のパン屋が人口(7万人弱)の割りに多く、ヤマザキパンの工場もある。
しかし、それらよりもずっと昔から総社にあるパン屋がトングウだ。
昭和初期から営業している店で、総社のパンの代表格といえる。
総社出身者なら知らない者はいないトングウについて紹介したい。
2018年10月時点での情報です。
トングウのパンとは?
トングウの店舗情報
店名 | トングウ |
---|---|
所在地 | 岡山県総社市駅前一丁目2-3 |
営業時間 | 8:00~19:00 |
定休日 | 日曜 |
電話番号 | 0866-92-0236 |
禁煙状況 | 店内完全禁煙 |
駐車場 | あり(10台) |
HP | ベーカリートングウ 岡山県総社市の駅前にある創業80年以上のパン屋 |
SNS |
総社の老舗の町工場系パン
『トングウ』とは総社市にある老舗のパン屋・パン工場だ。
店舗の名前は『ベーカリー トングウ』だが、地元ではトングウ、あるいは『トングウのパン』と呼ぶ。
トングウの創業は昭和初期で、90年以上の歴史がある。
ちなみにトングウとは人の苗字だ。
漢字で頓宮と書く。
総社市街地周辺ではチラホラ見かける苗字である。
トングウはよく町中で見かける個人のパン屋のような形式ではない。
かといって山崎パンやフジパンのような大量生産をする大規模工場でもない。
「町工場」という呼び方にふさわしい地元密着型の小規模なパン工場だ。
トングウは創業以来、ずっと総社市民に愛されてきた。
今の団塊世代が子どもの頃、つまり戦後すぐの時代、まだ総社市街近辺にも田畑が多かった。
その時代には、自分の畑で獲れた小麦をトングウの工場へ持参すると、量に応じてパンがもらえたそうだ。
総社市内の給食のパンもトングウだった
私が小中学校だった昭和末期〜平成初期には、学校給食のパンはトングウのパンだった。
といっても店で人気のパンが出るわけではなく、給食用につくられたコッペパンで、私は店のパンとは別物といった印象を持っていた。
そしてたまに出る「揚げパン」はひじょうに美味しかったのを今もよく覚えている。
まさに総社市民はトングウのパンで育ったといっても過言ではなかろう。
高校になると給食はなくなるが、市内にある2つの高校の売店にはトングウのパンが大量に納品される。
こちらのパンは店に置いているのと同じパンだ。
休憩時間には早く購入しに行かないと、人気のパンは売り切れる。
また、市内にある一部の企業などにも納品されていると聞いていたことがある。
トングウのパンの場所
直営店はJR総社駅の目の前
トングウのパンの直営店はJR/井原鉄道の総社駅前(東側)すぐのところにある。
総社駅から北東に向けて斜めにのび、商店街へと続く「商店街通り」沿いだ。
道の南側に面している。
なお、トングウは日曜日が定休日なので注意。
上記写真は、商店街通りをトングウの東側から西に向いているところ。
道の奥、信号機の向こう側に見えるのが総社駅だ。
以前は駐車場がないため、路駐するしかなく、行きにくかった。
しかし、現在は店舗の東側の敷地に駐車場ができている。
前よりも断然行きやすい。
トングウの西側から東方面を向いたところ。
店頭・店内のようす
現在、総社市内にあるカルピス工場とのコラボ商品なんかもあるようだ。
店内はそんなに広くない。
しかし、いろんな種類のパンがたくさん陳列されている。
菓子パン系や食パン系だけでなく惣菜系のパンも豊富だ。
昔からある定番の袋入り菓子パンは番重のまま積み上げられている。
人気商品で大量購入する人が多いからだ。
上は、昔から人気の「バターロール」。
上記は、同じく昔からの人気商品「上あん(油パン)」。
バターロールとの2枚看板だ。
岡山の日本料理店のコラボ商品のカレーパンもあった。
老舗だけど、企画ものにも積極的だ。
給食のときにたまに出て人気だった揚げパンも販売されている。
アレンジのきなこ味もある。
私はたまにしか行けないが、行ったらしっかりと購入している。
私のように大量購入するお客も珍しくない。
店内には人気ランキングがあった。
やはり1位2位は上あんとバターロール。
3〜5位の「三角パン」「松かさ」「フルーツロール」も昔からおなじみの袋入り菓子パンだ。
昔からの定番商品が今もトップ5入りをしていて、少しホッとする。
三角パンは正三角形のパンが2つ入っている。
量でいえば一番お得だと思う。
パンの間にはジャムが挟まれ、表面はポロポロとしている独特の生地だ。
松かさはいわゆるメロンパン。
メロンパンは地域によって独特の呼び名があるのが知られている(サンライズとか)。
でも、松かさと呼ぶのはここだけではなかろうか。
私もメロンパンといえば松かさだった。
なお、総社市内でも、ほかのパン屋では松かさとは呼んでいないと思う。
フルーツロールは、コッペパンの中にホイップクリームを入れたもの。
クリームの中には刻んだドライフルーツが入っている。
これが良いアクセントになって、クセになる。
上あん(油パン)、バターロール、揚げパンについては、後ほど説明したい。
このほかにもトングウには、岡山市のキムラヤでおなじみのバナナクリームパンもある。
パン工場もすぐ近くにある
トングウのパン工場は店のすぐ近くにある。
上記写真は商店街通りをトングウの西側から東方面を見たところ。
左側(北側)へ曲がる道があるが、その道を入る。
曲がってから50mほど直進する。
そうすれば道の左側にトングウの工場がある。
老舗だけあって年季が入った外観だ。
2枚看板は上あん油パンとバターロール
トングウのパンには長年二枚看板として絶大な人気を誇る2種のパンがある。
それが「バターロール」と「上あん(油パン)」だ。
それ以外にも「松かさ」や「三角パン」「フルーツロール」などのパンも息が長い人気商品。
いずれも昔ながらのレトロな包装なのもポイントだ。
ほのかなシナモン風味の生地としっとりこしあんの上あん油パン
まずは「上あん」をご紹介。
通称「油パン」とも呼ばれている。
袋のデザインも昔のものを踏襲している。
厳密には、微妙に変化はある。
昔は「上」の字が黄金色ではなかった気がする。
また、袋の質感ももっとフニャフニャした感触だった。
袋を開けるのにコツが必要だったのをハッキリと覚えている。
袋を裏側から。
丸っこくやや平たい感じの外観。
一般的なアンパンよりもやや小ぶりだ。
油で揚げられていて、「油パン」の通称もこれに由来している。
もしかしたらアンドーナツの類といったほうがいいのかもしれない。
しかし、実際に触ったり食べたりするとわかるのだが、あまり油で揚げている感じがしないのだ。
表面もカリッとした感じではなく、フワフワとしていて、ギトギト感もない。
生地はとってもしっとりとしている。
またほどよいシナモンの香りがするのがいい。
とはいってもシナモンの風味は強くはない。
親族にシナモンが苦手な者がいるのだが、トングウの上あんは好物だ。
シナモンが苦手でも問題ないだろう。
さらに、パンの中にはこし餡。
ひじょうにしっとりとしていて、なめらかな舌触りだ。
甘さは控えめで上品だが、あん特有の甘さは十分味わえる。
後口もすっきりしていて後に引かない。
シナモンの風味とこし餡の風味が組み合わせが絶妙で、クセになること必至だ。
バターの香りと甘さがクセになるバターロール
おつぎは2枚看板のもう片方、「バターロール」を紹介。
上あんと並んで長年の人気商品だ。
上あん同様、袋のデザインも昔とほぼ同じデザイン(もしかしたら微妙にかわっているのかもしれない)。
上あん同様、袋の質感は変わっていた。
昔はもっと柔らかい触感の袋だった気がする。
袋を裏側から。
見た目は、いわゆるコッペパンと同じだ。
しかし、2000年代くらいまでは直方体の角張った形をしていた。
その形から年配の方は「枕パン」と呼ぶものもいた。
昭和後期生まれ以下は、あまり枕パンとは呼ばないかも。
いつの間にかコッペパンと同じ形となっていて、少しビックリ。
あまり見た目から”枕感”は感じられなくなった。
バターロールは名前の通り、パンの中にバター(とマーガリン)を入れ込み、焼き上げたパンだ。
焼き上げたときにバターが溶けて生地に染みこんでいる。
生地はフンワリ。
やや生地はドライな舌触りだが、バターが染みた部分の生地はしっとりとしていて、やさしい甘さとバターの良い香りがする。
この風味がたまらないのだ。
バターロールを半分に割ると、中に空洞がある。
この部分にバターが入れられていたのだ。
「当たり」のバターロールを見分ける方法
実はバターロールには微妙に個体差がある。
バターの生地への染み込み方だ。
なるべく広範囲に広がった方がバターの風味が味わえて好きな人が多い。
もちろん個人の好みに寄るところは大きいが。
私が当たりと思う、バターが広範囲に染みているバターロールの見分け方がある。
私自身が子どもの頃にバターロールを食べまくって見つけた方法だ。
バターロールを手に取ったら、パンの裏側を見て欲しい。
袋は透明なので、袋越しでも見ることができる。
バターロールの裏の端の方で、表面が固くなり、テカっている部分があれば当たりだ。
この部分が大きいほど期待できる。
これは表面に染み出たバター。
表面に染み出たバターがあるということは、記事の広範囲にバターが染みている可能性が高いのだ。
また、このバターの染み出た表面部分はカリカリとしていておいしい。
バターロールに個体差があるのも、田舎の昔ながらのパン屋らしくていい。
給食で人気だった揚げパン
そして、揚げパン。
コッペパンを揚げて、表面に砂糖をまぶしたもの。
よく見かけるコッペパンと同じ感じ。
昔、給食にまれに登場し、人気があった。
そのときの揚げパンと同じものだと思われる。
今でもとてもおいしい。
中身は通常のコッペパン。
派生バージョンできな粉風味もあった。
これは給食に出てきてなかった。
現在はどうなのだろうか。
きな粉の風味がなかなか良い。
通常の揚げパンよりもこっちの方が好きな人も多いのではなかろうか。
なお、中身は揚げパン同様に、通常のコッペパンと同じだ。
その他のパン
これは店舗で見かけてはじめて知ったパン。
岡山市にある日本料理店「きく井」とのコラボ商品の「きく井カレーパン」。
老舗のパン屋だが、新商品や企画もやっている。
見た目は普通のカレーパン。
だが、表面が思ったよりカリッとしていて良い食感だった。
そして、通常のカレーパンほど表面が油っこくなく、適度な油感だ。
中は牛肉がしっかりと入っているビーフカレー。
ルーはしっとりとしてる。
これは豪華で満足できるカレーパンだ。
トングウの取材・記事作成のお知らせ
倉敷界隈の観光メディア『倉敷とことこ』にて、トングウの取材・撮影・記事作成のお仕事をさせてただいたので、ご紹介。
▼下記ページを参照。
ベーカリー トングウ 〜 総社市民に愛されている商品を守るため、新たな挑戦をする老舗パン屋 – 倉敷とことこ
まとめ:総社のパンはまずトングウから!
トングウのパンのおすすめポイント
- 長年の看板商品「上あん(油パン)」「バターロール(枕パン)」
- おなじく「松かさ」「三角パン」「フルーツロール」「バナナロール」などの昔ながらの定番商品
- コラボ商品などの積極的な新商品
- 駅前で駐車場もあるので、列車でも車でも行きやすい
- お手頃価格
店舗情報
店名 | トングウ |
---|---|
所在地 | 岡山県総社市駅前一丁目2-3 |
営業時間 | 7:00~19:00 |
定休日 | 日曜 |
電話番号 | 0866-92-0236 |
禁煙状況 | ◎ (店内完全禁煙) |
駐車場 | あり |
HP | ベーカリートングウ 岡山県総社市の駅前にある創業80年以上のパン屋 |
SNS |
2018年10月時点での情報です。
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