【ぶっかけうどん】倉敷名物の代表格！他地域とひと味違う味わいがポイント！食べられる店・人気店一覧

『ぶっかけうどん』といえば、岡山県以外では讃岐うどんをイメージするのが普通だろう。

しかし、岡山県でぶっかけうどんといえば、倉敷をイメージする。
それは倉敷はぶっかけうどんが名物だからだ。

そして、倉敷名物となっているぶっかけうどんは、一般的にイメージされるぶっかけうどんと、少し特徴が異なるのだ。

そこで倉敷名物のぶっかけうどんの特徴や歴史、ぶっかけうどんが食べられる店を紹介したい。

なお、全国的に知られているぶっかけうどんと区別しやすくするため、倉敷名物のぶっかけうどんを「倉敷風ぶっかけうどん」、全国的に知られているぶっかけうどんを「讃岐風ぶっかけうどん」と仮に呼んで紹介する。

倉敷風ぶっかけうどんとは？甘めで濃いツユと多めの具材がポイント

ふるいち「おろしぶっかけ」

まず、倉敷風ぶっかけうどんの特徴を紹介したい。

倉敷界隈では、ぶっかけうどんは、単に「ぶっかけ」と呼ばれることも多い。

倉敷風のぶっかけうどんの特徴は、おもに以下のとおり。

• ツユの味・色は濃く、甘辛系で特に甘みが強い
• ツユの量は、讃岐風のぶっかけうどんより多め
• 具の量が多い
• 店によっては、ぶっかけうどんだけで豊富なバリエーションがある
• 薬味として添えられるのはショウガよりワサビの場合が多い

もちろん、詳細は店によって異なり、上記に合わない場合もある。

上記の特徴は、一般的に全国でよく食べられている讃岐発祥とされているぶっかけうどんとの比較しての特徴だ。

讃岐発祥のぶっかけうどんは、よく知られているので、違いがわかりやすいと思う。
たとえば讃岐のぶっかけうどんは、レモンが入ることが多いけど、倉敷風はまず入らない(味的にレモンは合わない)。

なお、倉敷風ぶっかけうどんが倉敷名物であるが、いっぽうで倉敷市内や周辺部でも讃岐発祥タイプのぶっかけうどんを出している店もけっこう多い。

おいしく食べるコツは、しっかりと混ぜながら食べること

倉敷名物のぶっかけうどんをおいしく食べるのは、しっかりと混ぜ混ぜして食べることだ。

出されたときは、きれいに具材が並べられていることが多いが、思い切ってグジャグジャっと混ぜてしまおう。

しっかり混ぜることで、ツユや麺・さまざまな具材が混じり合って複雑な風味を楽しめる。それが倉敷風ぶっかけうどんの醍醐味だ。

ぶっかけうどんの発祥は倉敷に拠点がある「ふるいち」

ぶっかけうどんの聖地・ふるいち 仲店

倉敷風ぶっかけうどんの起源は「ふるいち」という店にある。
場所はJR倉敷駅南側、商店街の中。

【ふるいち仲店】倉敷名物ぶっかけうどん発祥の聖地。バリエーション豊富なぶっかけを楽しめる(倉敷市阿知)

もともとふるいちは、戦後にアイスキャンディーの行商をしていたが、やがて現在のふるいち本店のある場所で「夫婦饅頭(ふうまん)」の販売を始める。
ふうまんとは、いわゆる「今川焼き」「回転焼き」「大判焼き」などと呼ばれるもの。

その後ふるいちは、うどんやお好み焼きなど、さまざまなものを販売しだした。
昭和30年代のことである。

当時、ふるいちの初代社長は、仕事終わりにマージャンをするのが趣味だったという。
そして、よくマージャンをしながら、うどんを食べていたそうだ。

そんなあるとき、ざるうどんをしながらマージャンをしていたが、マージャンをしながらざるうどんは食べにくいので、つけ汁をうどんに予めかけるようにした。

そのとき、メニューに追加してみようと思い立ち、翌日すぐに「ぶっかけうどん」という名前でメニューに加える。

このようにして、ぶっかけうどんが誕生したのが、昭和30年代後半だ。

その後、ぶっかけうどんは改良が重ねられて現在のスタイルになった。

ふるいち「おろしぶっかけ」

最初は看板メニューでなかったぶっかけうどんだが、昭和40年代に入り、学生のあいだで口コミでふるいちのぶっかけうどんが人気が出て、ふるいちの看板メニューに。

さらに、ぶっかけうどんにさまざまなバリエーションが増えた。
また支店がいくつもできるまでに至る。

やがて、他店でも類似のスタイルのぶっかけうどんを提供するようになり、ぶっかけうどんはふるいちの名物から「倉敷名物」と呼ばれるようになったわけだ。

現在は「ふうまん」がメインとなっている、ふるいち 本店

なお、現在のふるいち本店は「ふーまん」をメインに扱う店となり、本店から南へ約50mほどのところにある、ふるいち 仲店(なかみせ)がうどんメインの店となっていて、事実上の拠点のような形となっている。

そのため、ふるいち 仲店は「ぶっかけうどんの聖地」として、観光客やうどん好きのあいだで人気だ。

ふるいちの多くの店はセルフサービス店だが、仲店だけはぶっかけうどんの誕生地としての雰囲気を守り、昔ながら店構えやフルサービス(非セルフ)のスタイルを貫いている。

▼参考サイト
倉敷うどん ぶっかけ ふるいち仲店 〜 倉敷の食文化「ぶっかけうどん」を世界に広めるのが役割 – 倉敷とことこ

倉敷うどん ぶっかけ ふるいち仲店 〜 倉敷の食文化「ぶっかけうどん」を世界に広めるのが役割 – 倉敷とことこ

倉敷を代表する名物料理「ぶっかけうどん」。ぶっかけうどんを広めたのが「ふるいち」です。倉敷市民にはおなじみの心の味である「ふるいちのぶっかけうどん」。そのぶっかけうどんの誕生秘話やおすすめの味わい方、ふるいちの地域にかける思いなどを取材しました。

倉敷とことこ

倉敷風ぶっかけうどんが食べられる人気店の一覧

さきほどのとおり、倉敷風ぶっかけうどんが倉敷の名物料理といっても、倉敷市や周辺部にあるうどん店では、讃岐発祥のスタイルのぶっかけうどんを提供している店も相当数ある。

そのため、倉敷風か讃岐風、どちらのぶっかけうどんなのか気になるだろう。
そこで、倉敷風ぶっかけうどんを提供している店をまとめてみた。

お店側は、倉敷風のぶっかけうどんだと意識していなかったり、ぶっかけうどんの名称を使用していなかったりすることもあるが、実際に食べてみて倉敷風のぶっかけうどんと同じ、あるいはそれに近いものだったうどんを提供している店を取り上げてみた。

倉敷風のぶっかけうどん提供店を発見しだい、随時追加していく。

倉敷市中心部で倉敷風ぶっかけうどんが食べられる店

JR倉敷駅を起点に、半径およそ2kmの範囲にある店を紹介。

ふるいち 仲店

【ふるいち仲店】倉敷名物ぶっかけうどん発祥の聖地。バリエーション豊富なぶっかけを楽しめる(倉敷市阿知)

ふじ心

【ふじ心】ダシにこだわったうどんと一品料理に豊富な酒が楽しめる店(倉敷市鶴形・倉敷デパート)

おおにし

【おおにし】美観地区倉敷川畔で倉敷名物ぶっかけうどんを楽しめる店。ママカリ・ばら寿司も(倉敷市本町)

土手下南

あつた屋

【あつた屋】倉敷名物ぶっかけうどんの種類が充実！丼セットもおすすめの隠れたおすすめ店(倉敷市黒崎)

倉敷市郊外で倉敷風ぶっかけうどんが食べられる店

倉敷市で、中心部以外のエリアにおいて倉敷風ぶっかけうどんを提供している店舗を紹介。
JR倉敷駅から半径およそ2km超のエリアがめやす。

車井戸 (水島地区)

いわ屋 (水島地区)

古市まんじゅう 児島第1農協店 (児島地区)

かわはら (真備地区)

【かわはら】おすすめは各種ぶっかけうどん。倉敷風ぶっかけが楽しめる！(倉敷市真備町)

さるや (真備地区)

【さるや】ぶっかけ&かけうどんが豊富！熱々サクサクのエビ天やトッピング大盛の「大猿」が名物(倉敷市真備)

ふるいち 各店

中島店

イオンモール倉敷店

堀南店

松島店

水島店

倉敷市以外で倉敷風ぶっかけうどんが食べられる店(岡山県内)

あかぎ (総社市)

【あかぎ】具沢山でボリューム感あるぶっかけうどんが人気の老舗(総社市中央)

よこた (総社市)

【よこた】地元で圧倒的人気の老舗。種類も豊富でボリュームあり！釜飯も魅力(総社市井手)

うどん館 (玉野市)

さいとう (岡山市中心部)

かえで (岡山市南区)

ふるいち 各店 (岡山市)

イオンモール岡山店

JR岡山駅新幹線上りホーム店

岡山健幸プラザ店

岡山県外で倉敷風ぶっかけうどんが食べられる店

ふるいち 四條畷店 (大阪府)

ふるいち 高知店 (高知県)

ぶっかけうどんの発祥・ふるいち仲店を取材！

私がライターとして協力させていただいている、倉敷周辺の観光メディア『倉敷とことこ』で、ふるいち仲店を取材。

あまり知られていなかった倉敷風ぶっかけうどんの歴史や誕生秘話など、たくさんの興味深い話が聞けた。

詳細は、下記のページを参照して欲しい。

倉敷うどん ぶっかけ ふるいち仲店 〜 倉敷の食文化「ぶっかけうどん」を世界に広めるのが役割 – 倉敷とことこ

倉敷を代表する名物料理「ぶっかけうどん」。ぶっかけうどんを広めたのが「ふるいち」です。倉敷市民にはおなじみの心の味である「ふるいちのぶっかけうどん」。そのぶっかけうどんの誕生秘話やおすすめの味わい方、ふるいちの地域にかける思いなどを取材しました。

倉敷とことこ

ほかにも、倉敷とことこでは、倉敷風ぶっかけうどんを提供する店を紹介している。
それぞれ、見ていただければ幸いだ。

▼ふじ心

うどん酒場 ふじ心 〜 料理を通じて食への情熱やこだわりが伝わる店 – 倉敷とことこ

「うどん酒場 ふじ心」は、うどんの他にお酒や日替わりの一品料理が楽しめる店です。店主は食に対する強い信条やこだわりを持っています。特に麺やダシに対する情熱は並々ならぬものがあり！料理を通して情熱を伝えることがモットー。こだわりのダシはうどんだけでなく、一品料理にも使われています。

倉敷とことこ

▼かわはら

讃岐うどん かわはら 〜 真備の豪雨災害から早期再開し地元の復興を応援 – 倉敷とことこ

讃岐うどん かわはらは倉敷市真備町の老舗うどん店。「イカ入りぶっかけうどん」など各種ぶっかけうどんや「肉うどん」などが人気です。長年地域住民に愛されてきましたが平成30年7月豪雨で店舗・自宅とも被災しました。しかし、わずか3ヶ月ほどで営業を再開。地元の復興を支えています。

倉敷とことこ

▼さるや (取材は私以外のライターが担当)

手打ちうどんさるや ～ みんなにおいしいと好まれる味を目指して。再スタートを切った真備町のうどん店 – 倉敷とことこ

真備町の中心部・吉備真備駅近くにある、幅広い年齢層のかたに愛されるうどん店「手打ちうどんさるや」。平成30年7月豪雨で被災後、新店舗として2020年4月にオープン。もっちり麺とやさしい出汁が特徴的なうどんの魅力と、店主・柴田勇樹さんに再開した今のお気持ちを聞いたので紹介します！

倉敷とことこ

【仮店舗】手打ちうどん さるや 〜 「普段の生活」に戻ることを目標に、真備町の自宅で営業するうどん店 – 倉敷とことこ

平成30年7月豪雨で被災した、倉敷市真備町のうどん店「手打ちうどん さるや」の紹介記事です。2018年10月時点では、自宅の敷地内にテントを設営し、仮店舗として営業しています。店主の柴田勇樹さんに今後の予定などお聞きしながら、お店のことを紹介します。

倉敷とことこ

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