写真を撮るときに気をつけたい、技術や機材よりも大切な考え

OLYMPUS OM-D E-M5 Mrak2

気付けば写真を撮りだして15年になる。

最初は神社めぐりの個人サイトのために、家族所有のコンデジでひたすら神社の社殿や境内などをひたすら撮影していったことから始まった。

そして、大きな神社になると門前町や周辺の史跡も撮るようになり、地名由来に興味をもちだし、町並も撮影するように。

 

子供が生まれたことから、主たる撮影対象が子供に変わる。

これを期にプロの写真家から撮影を教えてもらうようになり、一眼レフカメラを手にした。

これが10年ほど前。

 

その後、子供撮影基準で勝手のよさそうなレンズ交換カメラで、見た目が気に入ったミラーレス一眼のオリンパス・ペンに変わる。

そしてOM-D E-M5 MrakIIというカメラに。

現在では仕事で写真を撮るようになっている(ライターとして撮影もしている)。

これは昔では考えられなかったこと。

 

その一方で、自分がカメラでどうしたいのか分からなくなり、紆余曲折もあった。

今もその最中かもしれない。

しかし、仕事で写真を撮るようになって、頭の中が再整理されてきた感じもしている。

そんなタイミングで、私のまわりでカメラや写真に関することにおいて動きもあった。

この機会に、私が改めて写真撮影で大切にしていきたいと再認識したこと、あるいはずっと大切にしてきたことをお話ししたいと思ったので、書いていきたい。

写真は「伝達の手段」である

倉敷美観地区 倉敷川畔

まず意識して欲しいのが写真は伝達するための手段だということ。

伝達する以上、「伝えたいこと」があるのが前提。

これはおおむね3つの種類に分かれると思う

  • 意志・思いの伝達
  • 情報の伝達
  • 記録の伝達

「意志・思いの伝達」とは、自分の思ったことや考えを写真を通して伝えるということ。

目の前の光景で感動を覚えたもの、おもしろいと思ったものを写真に撮るのもこれだ。

 

「情報の伝達」とは、何かを説明するための写真。

文章だけでの説明では分からない、伝えきれない場合に写真とともに紹介する場合などだ。

ブログの場合はこのパターンが多いかと思う。

 

「記録の伝達」とは、単純に目の前にあるものを残すための写真。

メモ代わりの撮影や、家族旅行や日常での出来事を単純に撮影したものもこれ。

思い出としての記録だ。

ただし、そこに自分なりの思いや考えも入ってくると「意志・思いの伝達」にもなるし、状況説明的な要素も入ると「情報の伝達」にもなる。

なんとなく撮らない! 何を伝えたいのかを意識して撮る

生田神社@神戸市三宮

写真を撮るときなんとなくカメラを向けていないだろうか?

何かが良いとおもってその風景を撮ろうと思ったのだろう。

しかし「なんとなく写した写真」は「なんとなく未満」でしか見る人に伝わらない。

 

くりかえしになるが、写真は伝達手段だ。

まずカメラを向ける前に自分が写真で伝いたいこと、つまり「自分はなぜ撮りたいと思っているのか」「どこがいいと思っているのか」をはっきりとさせる。

「美しいから」「おもしろいから」写真を撮りたいと思ったのなら、カメラを向ける前に、具体的に目の前の光景のどの部分がどのような状態だから美しい・おもしろいのかを分析し、自分で理解し意識してておこう。

伝えたいことをはっきりさせるコツとしては、カメラを向ける前に、頭の中で「なぜ」をくりかえすこと。

そして明確になった伝えたいことを頭の中で文章化してみるのだ。

 

「情報の伝達」「記録の伝達」は伝えたいことは明確になりやすい。

一方、「意志・思いの伝達」となると曖昧になりやすいので、撮る前に自分の頭の中をしっかりと整理しておく。

「海がきれい」
「街がにぎやか」
「ごはんがおいしそう」

ではなく

「海の水面に日光が反射し、光り輝いている」
「商店街が道いっぱいに人があふれており、通行するのも困難な状態」
「このトンカツ定食の魅力はメインのトンカツ。断面を見ると肉汁がしたたっている」

といった具合に具体的に頭の中で考え、それを写真を見た人が分かるように撮影するのだ。

撮りたいと思った部分が主役になるように撮る

兵庫県立美術館

伝えたいものがはっきりしたあとに考えるのは、どうやったらそれが伝わるのかということだ。

伝えたいものは主役(主題)。

写真をパッと見た人が主役に目がいくように撮るのだ。

フォーカスは主役に合わせる。

そして角度・焦点距離などをいろいろ試してみて、見た人の印象が主役にいくようにする。

 

たとえば角度を変えるだけで印象はかなり変わる。

面倒がらずにいろんな角度に挑戦してみよう。

 

また、焦点距離も大事。

引いて撮った場合と、寄って撮った場合も印象は異なる。

これもいろいろ試してみたい。

 

私が写真になれていない頃、よく風景写真で斜めから離れて撮っていた。

とくに理由もなく。

斜めから撮った方がいい場合や斜めからでないとうまく撮れない場合もある。

でもまずは真正面からガバッと寄って撮ってみて、その後いろいろ試してみるのがいいと思う。

真正面から寄って撮るのが一番主役が明確で伝わるからだ。

 

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場合によっては脇役も入れてみる(ただし入れすぎない)

生田神社@神戸市三宮

情報の伝達や記録の伝達では、主役のみでも十分かもしれない。

むしろ主役のみの方がいいと思う。

伝えることが大事なのだから。

 

ただ、意志や思いの伝達の場合は、脇役(副題)を入れることで主役を引き立てるやり方もある。

もちろん主役のみでもいいし、その方が伝わりやすい。

風景写真などは特に、他者の写真と同じ用意なりがちで、オリジナルのものになりにくい。

そこで脇役を入れるのだ。

主役と脇役をうまく組み合わせて、主役が1番に目がいき、脇役はその次に目がいくように構図を考えよう。

 

注意点は、脇役を盛り込みすぎないこと。

脇役が多すぎると、情報が多すぎて主役を引き立てないどころか、印象に残りにくくなる。

「なんとなく」の写真になるのだ。

脇役はせいぜい2つくらいまでと私は考えている。

 

もう1点、脇役が主役より目立たないこと。

写真を見たときに脇役の方に先に目がいってしまうと主役が印象に残らない=伝えたいことが伝わらない。

建物が主役の写真に脇役として通行人を入れたとしよう。

それが通行人が著名人だったり、服装が奇抜だったり、独特の動きをしていたりしていたら、どうしても脇役の通行人の方に目がいってしまう。

脇役を入れるときは気をつけたい。

主役を邪魔しないように余計なものを排除する

生田神社@神戸市三宮

主役、または主役と脇役が決まり、それらに目がいくように考えていくときに大切なのが、余計なものを排除すること。

私が写真を習っていたときによく言われていたのが「写真は引き算である」ということだ。

さきほど述べたように、情報が多いと見た人は印象に残らない。

だから主役と脇役以外は可能な限り写真に写さないようにする。

風景写真の場合は、自分で動かせるものに限界があるので、場所を変える、焦点距離を変える、前後左右に移動してみるなどして、余計なものが写らないように工夫する。

もし動かせるものがあれば動かして、写らないようにしよう。

 

また人物撮影や対物撮影(商品撮影など)は自分でセッティングするので、やりやすい。

室内なら背景紙を用意。

外なら風景写真同様に背景に余計な物が写らないような工夫をする。

 

ブロガーの場合、商品撮影などで日常的な使用感を出した写真を撮りたくて、背景紙の類を使いたくない場合があるだろう。

その場合、周囲がゴチャゴチャしないように余計なものは画面から除去すべきだ。

そのままだと雑多な印象の方が先行し、肝心の伝えるべきものの印象が残らない。

床や壁などを背景にするだけでも日常的な感じは出る。

ただし、なるべく凝った模様のない床や壁を選ぶこと。

これも目立ってしまうから。

 

余計なものを排除するときの注意点もある。

主に外での撮影時だが、余計なものが写らない位置を探すために移動する際、周囲に気をつけること。

ファインダーや画面に集中してしまい、通行人と接触、車と衝突、壁に激突、段差や溝から転落、高所から墜落などの危険がある。

状況によっては怪我や最悪死亡する危険性もあるので注意したい。

 

また、私有地や立ち入り禁止場所に進入しないこと。

当たり前だが違法行為である。

これをしないと余計なものが除去できない場合はそれが限界ということで、あきらめてそのまま撮影するしかない。

 

さらに、公共物や個人が管理している物を勝手に破壊したり変形させたりしないこと。

よくあるのが、木の枝を折ったり花を摘んだりする行為。

また、簡単に移動できるからといって、個人や公共の物を移動させたりすることもダメだ。

この場合も限界と思ってあきらめよう。

 

なお、邪魔なものの除去ができない場合、背景をぼかすことができるなら、ボケの力を活用して背景の邪魔ものを分かりにくくするテクニックもある。

少しずつ変えながら何度も撮影してみる

神戸市南京町

いままで述べてきたことをいっぺんにやるのはなかなか難しい。

なので、1つのことに対して、少しずつ条件や設定を変えながら何枚も撮ることが大切。

私も何枚も撮って、それでも納得のいく写真が撮れればいい方だ。

だから何枚も撮るのが当たり前で、1枚や数枚で思い通りの写真が撮れた場合はラッキーだと考えよう。

まとめ

  • 写真は「伝達の手段」
    • 「意志・思いの伝達」「情報の伝達」「記録の伝達」
  • 伝えたいもの(=主役)をはっきりとさせる
    • 写真を撮りたいと思った理由を掘り下げてみる
    • 良いと思った点を頭の中で文章化してみる
  • 写真を見た人が主役に目がいくように考えて撮影する
    • 主役に焦点をもっていく
    • 角度・焦点距離などを変えてみる
  • 脇役を入れる場合は、脇役数や主役より目立たないかに気をつける
  • 余計なものは画面から排除する
  • 少しずつ条件や設定を変えながら何度も撮影する