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『血洗の滝 (ちあらいのたき)』という、なんとも物騒な名前の滝がある。
滝の周囲も薄気味悪く、まさに秘境中の秘境といった場所だ。
血洗の滝があるのは、岡山県南東に位置する赤磐市(あかいわ)。
赤磐市の旧 吉井町の北部の山の中にある。
ほとりには滝を祭る『血洗滝神社 (ちあらいのたき じんじゃ)』も鎮座している。
そんな血洗の滝は、実はヤマタノオロチ退治で有名なスサノオに関連している由緒正しき場所。
スサノオがヤマタノオロチを退治したあと、オロチを倒した剣についた血を、この滝で洗い流したといわれている。
「血洗」という名前はそこから来ているのだ。
そんな不気味な印象でありながらも神聖な場所である血洗の滝と血洗滝神社を紹介しよう。
2019年8月時点での情報です。
血洗の滝・血洗滝神社の概要
滝の名称 | 血洗の滝(ちあらいのたき) |
---|---|
神社名 | 血洗滝神社(ちあらいのたき じんじゃ) |
神社の別名 | 滝神社 |
神社の祭神 | 不明 |
神社の利益 | 不明 |
所在地 | 岡山県赤磐市是里 |
連絡先 | 086-955-6175 (赤磐市役所 商工観光課) |
駐車場 | 有り |
神社の創建 | 不明 |
神社の旧社格 | 不明 |
神社の例祭 | |
HP | |
SNS | |
備考 | 血洗滝神社は血洗の滝のほとりに鎮座 |
血洗の滝・血洗滝神社の由来と伝承
ヤマタノオロチを退治したスサノオノミコトが、オロチを倒した「布都御魂剣 (ふつのみたまのつるぎ)」についた血を、この滝で洗い流したという伝承が古くからある。
「血洗の滝」という名前は、その伝承に由来している。
滝のほとりにある血洗滝神社は、もともとは血洗の滝を御神体として祭る神社だったようだ。
なお、赤磐市の旧 吉井町エリアには、オロチを倒した布都御魂剣を祭る石上布都魂神社(いそのかみ ふつみたま じんじゃ)も鎮座している。
ほかにも吉井エリアには延喜式内社(えんぎ しきないしゃ)の宗形神社(むなかた じんじゃ)や鴨神社(かも じんじゃ)、布勢神社(ふせ じんじゃ)などといった古代に格式が高かったもあり、一帯は古代には重要な地域だったと推測される。
血洗の滝は、落差は20m弱で、滝としては大きいほうではない。
しかし、滝を流れ落ちる水は、古来より一度も枯れたことがないという。
出雲大社教の二代目管長・千家 尊愛(せんげ たかあき)氏が血洗の滝を賞詠して有名になった。
血洗の滝・血洗滝神社への行き方
血洗の滝・血洗滝神社は、赤磐市吉井地区北部の山中にある。
血洗の滝・血洗滝神社への道は複数あるが、基本的にどのルートも近くを通る公共交通機関はなく、自動車でのアクセスとなる。
赤磐市吉井地区中心部から向かうルートが道が広くおすすめだ。
国道374号線の「中村橋」交差点から、県道265号線に入り、そこから約1km進んだところを北に入る(右折)。
県道265号線から北に曲がる地点には、目印はないので注意だ。
このルートは、片側1車線ずつに車線が分かれた道が大部分。
血洗の滝・血洗滝神社の手前およそ800m地点までは、広い道が続く。
上記画像が、道が狭くなる地点だ。
ここまでくれば、血洗の滝・血洗滝神社まではあと少し。
ここからは、道が狭いだけでなく、うっそうと茂った山の中を通ることに。
狭くなった地点の脇には、広いスペースがある。
運転が不安な人は、ここに車を駐車して徒歩で行く手もある。
約800mなので、徒歩でも十分行ける距離。
また、ここからは下り坂なので、行きは楽だろう。しかし、帰りは上り坂になるので少々たいへんだが。
上記分かれ道は、画像向かって右側を進む。
ここから先は、民家等の建物はない。
車一台がやっと通れる細い道が続く。
ただし、ところどころに離合箇所はあった。
両側は林で、崖や斜面はない点は安心。
ただし、周囲は木々がひじょうにうっそうと茂っており、昼間でも薄暗く気味が悪い。
平地に出ると開ける。
上記画像奥側を左折すると、血洗の滝・血洗滝神社に到着。
画像左奥に見えるガードレールや電柱のところが、駐車場だ。
なお、滝の近くに田んぼがある。
ということは、農作業のために稀に車が通る可能性がある。
駐車場。
画像奥へ進めば血洗の滝・血洗滝神社。
このまま車でも進めるが、道が狭い上に車を停める箇所がないので、素直にここへ駐車しよう。
駐車場から滝までは20mほど。
駐車場前から来た方向を見たところ。
画像右奥から左奥に進んで、手前側へ進んできた。
駐車場はきちんと並べれば10台は停められそう。
そこまで車が来るとはないだろうが…
完全に携帯の電波は届かない。
まさに秘境だ。
血洗の滝・血洗滝神社のようす
さっそく、駐車場から滝へ向かう。
駐車場のわきには小さな橋が架かっている。
橋の下には小さな川が、写真向かって左から右へと流れている。
橋の右側の数十メートル先は斜面になっており、橋の下を流れる川がそこから滝となって落ちている。
これが血洗の滝だ。
橋の右手を望む。
木々が茂り、滝は確認できない。
岩がちな場所で、ところどころ段差があり、川が滑るように流れている。
わずかにドドドという滝の音が聞こえた。
駐車場から橋を眺める。
川はこのトンネルをくぐって血洗の滝へ流れていく。
橋を渡って血洗の滝へと歩を進める。
緩やかな下り坂だ。
道沿いの斜面を見てみるとわかるが、周辺はかなり岩がちな地形だ。
取材は秋におこなったが、血洗の滝の周辺は紅葉も楽しめる。
駐車場から100mほど進むと、道路脇に「血洗の滝」と書かれた木の案内板がある。
この案内板のところから、道沿いの斜面の下側へと下りる道が続いているので、ここを下りていこう。
道は木製の階段状にはなっているが、かなり古く木はボロボロに。
枯れ葉もたくさん積もっているので、足を滑らせないように気をつけよう。
下る道は、20〜30mほど続いている。
下に到着すると、鳥居とその横に池が見える。
周囲は木々でおおわれ、昼でも薄暗く、不気味さえ感じるような場所。
まさに秘境というにふさわしい場所だ。
鳥居の右の石柱(社号標)には「血洗滝神社」。
神社名の上は「素尊 神蹟」とあるが「素戔嗚尊(スサノオのミコト)の神蹟」という意味と思われる。
鳥居は大きくないが、古いようだ。
鳥居の向こうにわずかに滝が見える。
それが血洗の滝だ。
鳥居には「滝神社」とある。
鳥居の横の池は、血洗の滝から流れてきた水が貯まったもの。
ここから下流に500mほど細長い「血洗池」が続いている。
ここが血洗の滝の最上流部となる。
なお、時間の関係で血洗池は見学していない。
そのまま20mほど進むと、血洗の滝と、そのほとりに小さな社が見えてくる。
この小さな社こそ、血洗滝神社だ。
小さい社だが、かなり年数がたっているように見える。
賽銭箱がないため、社に直接お金が置かれていた。
私もしかたなく、同じように賽銭を置く。
老朽化が進んでいるようで、屋根の一部がずれていた。
管理はされていないのだろうか…
ここであることを思い出す。
かつて2004年(平成16年)にここを訪れたことがある。
たしかその時、社の前に拝殿があったはずだ。
それが跡形もなくなくなってしまっている…
上記画像は、血洗滝神社の前から振り返って、鳥居や血洗の池の方向を見たところ。
血洗滝神社を拝んだあと、血洗の滝に向かう。
いったん鳥居方向にもどり、白い柵の橋を渡って、川の反対側の狭い道を進んでいく。
滝の一帯は岩がちな地形が続く。
ゴロゴロと転がっている岩のあいだを滝から流れてきた水が川になって流れている。
川の対岸から見た血洗滝神社。
神社の斜め後ろに血洗の滝が見えてきた。
さらに進むと道がなくなってきた。
血洗の滝の前にいくには、岩場を渡って、反対岸に移動しなければならない。
ご覧のように橋などないので、滑って転倒しないように岩場を足場にして渡るしかない。
水深は浅いので、長靴があれば楽に歩いて渡れる。
※ あとで気付いたのだが、血洗滝神社の横を通って滝まで行くことができる
ついに血洗の滝の前までやってきた。
落差は20m弱あるそうだ。
血洗の滝は、滝としては決して大きい部類ではないが、実際に滝を見ると迫力があり、どこか神秘的な雰囲気も感じる。
滝の横から真上を見上げる。
この上に駐車場があるのだ。
滝から流れ落ちた水が貯まり、ここから川になって血洗池に注いでいく。
滝の目の前、行けるギリギリのところまで進んでみる。
血洗の滝を目前で見る。
やはり近くで見ると、かなりの迫力だ。
駐車場から見た川は小さく勢いがないように感じたが、その川の水はとても勢いよく激しく滝壺へと落ちていた。
同じ川とは思えない。
落下部分をズーム。
滝の横には石碑が建てられている。
古い石碑のようだが、小さな文字がたくさん刻まれているものの、何が書かれているのかうまく読み取れない。
滝壺から振り向いて、血洗滝神社や鳥居、血洗池の方面を見てみる。
なにか不気味でありながらも神秘さも感じる雰囲気だ。
2004年(平成16年)の血洗滝神社のようす
最後に2004年(平成16年)に血洗の滝を訪れたようすを紹介しよう。
やはり、血洗滝神社には拝殿があった。
いつごろ拝殿がなくなったのかは、わからない。
右手前に拝殿、その後ろに本殿、さらに左奥に血洗の滝が見える。
血洗の滝の前から血洗池方面を見たところ。
橋が現在のと違って趣があるものになっている。
現在のはガードレールのような白い欄干の橋で、風情がない。
さいごに
血洗の滝・血洗滝神社は、まさに秘境といえる場所。
携帯電話の電波さえも届かないところなのだが、そのぶん自然の醍醐味が味わえる。
スサノオノミコトに関連する神聖な場所とわかっていても、「血洗」という名前と、周囲の薄気味悪さが不気味な雰囲気を演出する。
手入れがあまりされていないのが残念だが、秘境感は満点だ。
見学時には転倒などによる怪我に要注意。
しかし、拝殿が完全になくなり、本殿の屋根もボロボロ。
管理をちゃんとしてほしい…
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血洗の滝・血洗滝神社の概要
滝の名称 | 血洗の滝(ちあらいのたき) |
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神社名 | 血洗滝神社(ちあらいのたき じんじゃ) |
神社の別名 | 滝神社 |
神社の祭神 | 不明 |
神社の利益 | 不明 |
所在地 | 岡山県赤磐市是里 |
連絡先 | 086-955-6175 (赤磐市役所 商工観光課) |
駐車場 | 有り |
神社の創建 | 不明 |
神社の旧社格 | 不明 |
神社の例祭 | |
HP | |
SNS | |
備考 | 血洗滝神社は血洗の滝のほとりに鎮座 |
2019年8月時点での情報です。