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【調布】岡山市土産で「おっ」と言われたいなら調布がおすすめ!岡山市四大銘菓の一つ

調布(翁軒)

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岡山市の土産物として定番の銘菓といえば、いわずもがな「きびだんご」。

今では様々な工夫をこらしたきびだんごを各社が発売しています。

とはいえ岡山市土産としてはあまりにも定番すぎて、インパクトに欠けるのはいなめません。

そこで定番を外し、なおかつ評判の良いものを・・・となると「大手まんぢゅう」が選ばれます。

しかし、きびだんごほどの知名度ではないにせよ、これもまた近隣県を中心に銘菓として有名なのです。

私は、地元でも知っている人は知っているけど、知らない人もけっこういる第三の銘菓「調布(ちょうふ)」をお土産としておすすめします!!

 

岡山市の銘菓として知られる調布・大手まんぢゅう・きびだんご岡山市 三大銘菓、また下山松壽軒の「つるの玉子」を入れて岡山市 四大銘菓といっても過言ではありません。

それほど調布は岡山市の銘菓としては歴史があって、地域に根付いているといえるでしょう。

そこで、『OMIYA!』などのメディアで郷土文化ライター、銘菓・土産菓子ライターとして活動する筆者アサノが、調布の歴史をひもときながら、調布が岡山市のお土産としておすすめな理由を解説!

岡山市界隈で調布を製造する業者も紹介します。

岡山銘菓「調布」とは?

「調布」の特徴

調布(翁軒)

調布は、長細い形の求肥(ぎゅうひ)を、小麦粉・卵・砂糖を合わせ 香ばしく薄く焼き上げたカステラのような生地で巻いたものです。

求肥はモチモチの食感。
薄皮のカステラ風生地は玉子をふんだんに使用し、ふんわりとした感触。

やさしい上品な甘さが特徴です。

調布の名称の由来

調布(翁軒)調布の名称は、古代にヤマト政権に献上された租庸調のひとつである調布に由来しています。

命名者は、歌人の千種有功

古代の調布とは手織りの巻布のことで、菓子の見た目がそれを彷彿とされることから命名されました。

また菓子のそのきめ細やかさが布のようであることも理由とされます。

岡山市土産として調布をすすめる3つの理由

岡山市のお土産として調布をすすめる理由を説明します。

もちろん、調布が美味しいのもおすすすめ理由です。

でもそれは当たり前のこと。

それ以外で調布をおすすめしたい理由を解説しますね。

岡山市土産としておすすめの理由(1):岡山発祥! 古い歴史

調布(翁軒)

調布が岡山市のお土産としておすすめな理由として、まず調布は長い歴史のある菓子だということが挙げられます。

調布は、江戸時代末期に都宇郡生坂村(現 倉敷市生坂)出身の間野与平という和菓子職人が考案しました。

なお、与平は調布のほか、同時期に現在倉敷銘菓となっている「むらすずめ(群雀)」もつくっていたそうです。

 

与平はのちに京都御所の近くで菓子屋を営みましたが、蛤御門の変を期に帰郷しました。

岡山城下の表町(西大寺町)にて新たに「金華堂(きんかどう)」を創業。

その後明治22年に金華堂を受け継ぐ「翁軒(おきなけん)」が創業されます。

翁軒:外観 正面から

翁軒は調布を看板商品とし、好評を博して岡山銘菓となりました。

なお翁軒は現在も健在。調布も取り扱っています。

ちなみに不老餅(ふろうもち)というお菓子も翁軒の看板商品です。

翁軒:店頭のショーケース

当時、頼山陽もファンだったようで今も頼山陽直筆の筆によるひょうたん型の看板があり、こちらも歴史的価値があります。

さらに昭和天皇の岡山行幸の際に御用命・献上

また俳人の中村汀女は「夕顔の花の白さをたたみ入れ」と歌いました。

 

調布は歴史の面でも、きびだんごや大手まんぢゅうには劣りますが、それらに次ぐ歴史を誇る第三の銘菓なのです。

いまでは翁軒だけではなく市内の多くの和菓子屋が調布を製造・販売しています。
ちなみに、きびだんごで有名な「廣榮堂」「中山昇陽堂」なども製造。

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岡山市土産としておすすめの理由(2):地元での愛され度

調布(翁軒)

調布が岡山市のお土産としておすすめな理由の2つめは、調布はが好きな岡山市民が多いという点です。

 

「岡山では、きびだんごは観光客向けで、地元民はあまり買わない」という話があります。

たしかにその通りだと思います。

そして「代わりに大手まんぢゅうが大好き」とも。

これもその通り。

実際に私の家の法事では、三分の一、多いときは半分ほど大手まんぢゅうを御供えとして持ってくる人が多いのです。

 

そんな多数派の大手まんぢゅうに隠れて地味ですが、調布派も密かに多いのも事実。

若い人や岡山市外の人の間では知名度や支持度は低いかもしれません。

しかし好きな人はかなり好きなようです。

岡山市土産としておすすめの理由(3):他地域ではあまり知られていない

調布が岡山市のお土産としておすすめな理由の3つめは、岡山以外の地域では、調布が岡山銘菓だということ、さらに調布という菓子そのものが知られていないということです。

 

これだけ歴史があって、市民からの一定の支持がある調布ですが、前述の様に市外の人間や若者の間では知名度はやや劣ります。

これが県外、とりわけ全国規模でみる、と調布が岡山銘菓と知っている人は非常に少数。

 

しかしそれに加えて、きびだんごや大手まんぢゅうほどの圧倒的知名度はないが、市民から愛され江戸末期からの古い歴史があるというしっかりとした裏付け。

それがあることで、安心してお土産として手渡せますし、受け取る相手も安心。

そして新たな「発見」により相手も「隠れた銘菓」としてお得感が高まるでしょう!

おもな「調布」製造販売会社

翁軒:店内のようす

翁軒の店内

上記の内、元祖といわれる翁軒以外の会社は、いずれもきびだんごも製造しているのが特徴的です。

それだけ調布という和菓子が岡山市に銘菓として浸透している証といえるでしょう。

 

また各社の調布で味はもちろん特徴も微妙に異なっていたりします。

外側の生地の厚さや、形状が丸っこい・角張っているなど。

食べ比べも面白いかもしれませんね。

 

なお上記は代表的な会社でこれ以外にも製造している会社もあります。

まとめ

翁軒:看板

岡山市にお出かけの際、定番を避けたいが相手に喜ばれたい、という方は是非「調布」をお買い求めください!!

なお一部の会社は通販でも購入可能です!

 

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▼岡山県には他にこんな銘菓があります!

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参考資料

  • 太郎良 裕子『岡山の和菓子』日本文教出版(2001年)
  • 翁軒 調布 説明文
  • 広栄堂本店 調布 説明文